人格障害とは

人格障害は、昔は人格異常と言われていたものに該当します。人格障害とは、「Personality Disorder」(パーソナリティ・ディスオーダー)の日本語訳です。最近、人格障害と言わずに、パーソナリティ障害と言う場合も増えています。

数多くある精神障害のひとつに人格障害も分類されます。その他の精神障害と比べて慢性的であり全体としての症状が長期に渡り変化しないことに特徴付けられます。視点を変えて言えば、人格障害は、性格が異状に偏り、社会生活に困難なものとも言えます。

 

 

人格障害の種類と分類

【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】3つのカテゴリと10種類の人格障害(パーソナリティ障害)よる人格障害の種類と分類です。

【出典】「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引き 新訂版」(医学書院)

 

 

 

人格障害(パーソナリティ障害)の全般的診断基準

人格障害(パーソナリティ障害)には、それぞれに診断基準というものが存在しますが、各類型ごとの診断基準に加えて「全般的診断基準」というものを満たさないと、人格障害があるとは言えません。つまり、まずは「この人は人格障害があるだろう」(=全般的診断を満たす)と思われ、次に「どのタイプの人格障害だろうか」(=類型ごとの診断基準)を見ていくのです。【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】、【ICD-10:国際疾病分類】とも、このようになっています。

 

人格障害(パーソナリティ障害)の全般的診断基準【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】

DSM-IV-TRの人格障害(パーソナリティ障害)の全般的診断基準は以下の6項目からなります。

  1. その人の属する文化から期待されるものより著しく偏った、内的体験および行動の持続的様式。この様式は以下の領域の2つ(またはそれ以上)の領域に現れる。
    1. 認知(すなわち、自己、他者、および出来事を知覚し解釈する仕方)
    2. 感情(すなわち、情動反応の範囲、強さ、不安定性、および適切さ)
    3. 対人関係機能
    4. 衝動の制御
  2. その持続的様式は柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い範囲に広がっている。
  3. その持続的様式が、臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
  4. その様式は安定し、長期間続いており、その始まりは少なくとも青年期または成人期早期にまでさかのぼることができる。
  5. その持続的様式は、他の精神疾患の表れ、またはその結果ではうまく説明されない。
  6. その持続的様式は、物質(例:乱用薬物、投薬)または一般身体疾患(例:頭部外傷)の直接的な生理学的作用によるものではない。

【出典】「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引き 新訂版」(医学書院)

 

 

人格障害の書籍紹介

人格障害に関連したお勧め書籍を紹介します。目次を掲載していますから、適切な本を選んでください。

 


 

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)
  • 著者:岡田 尊司、価格:¥819、出版社:PHP研究所
  • 内容(「BOOK」データベースより)
  • パーソナリティ障害とは、偏った考え方や行動パターンのために、家庭や社会生活に支障をきたしている状態のこと。愛を貪る、賞賛だけがほしい、主人公を演じる、悪を生き甲斐にする、傷つきを恐れる…現代人が抱える生きづらさの背景には、ある共通の原因があるのだ。本書は、境界性、自己愛性、演技性、反社会性、回避性など、パーソナリティ障害の10タイプそれぞれについて、克服や援助の際にポイントとなる点を具体的に記す。精神医学的な観点から書かれた生き方術の本。
  【目次】

 

 


 

パーソナリティ障害(人格障害)のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
  • 著者:市橋 秀夫、価格:¥1,260、出版社:講談社
  • 内容(「BOOK」データベースより)
  • この本では、最近とくに多い「境界性パーソナリティ障害」と「自己愛性パーソナリティ障害」を中心に、治療の進め方、家族の接し方、対応法を紹介しています。

  【目次】
  1. パーソナリティ障害とは?
    • 【知っておきたい】人格障害は「パーソナリティ障害」と呼ばれることが多くなっています
    • 【パーソナリーティとは】考え方・行動のパターン全体を指す
    • 【パーソナリーティ障害とは】対人関係がうまくいかず、多くのトラブルを起こす
    • 【種類】大きくは三つのタイプに分けられる
    • 【なぜ起こる】しくみは複雑。原因探しは意味がない
    • 【心が育つまで①】幼児期は「だいじょうぶ感」を養う時期
    • 【心が育つまで②】挫折や失敗が強い心を育てる
    • 【治せるの?】自己判断は禁物。専門家に相談を
    • 【コラム】病気と障害は違うの?
  2. 「私を見捨てないで・・・!」境界性パーソナリティ障害
    • 【知っておきたい】数字や研究から見る境界性パーソナリティ障害の姿
    • 【診断の目安①】見捨てられることへの不安が根底にある
    • 【診断の目安②】自分のなかに「いろいろな自分」がいる
    • 【診断の目安③】問題行動が多発して周囲が巻き込まれる
    • 【受診のきっかけ】本人が健康になりたいと思うことが治療の始まり
    • 【治療①」時間を守るなどのルールを決める
    • 【治療②】白か黒かではない「灰色の自分」をつくる
    • 【対応の基本】「だめ」「がまん」「だいじょうぶ」がキーワード
    • 【家族の対応①】原因を探すより、対等に向き合う
    • 【家族の対応②】あたたかく、安定した態度で接する
    • 【周囲の人は】できることをはっきりさせ、できないことは断る
    • 【こんなときどうする?】問題行動には、きぜんとした態度で
    • 【コラム】治療にはどのくらいの時間がかかる?
  3. 「自分は特別な人間なのに」自己愛性パーソナリティ障害
    • 【知っておきたい】自己愛性パーソナリティ障害は現代社会を映す鏡でもある
    • 【特徴①」強い自尊心の陰に弱い自分が隠れている
    • 【特徴②」「地道さ」「ほどほどさ」の感覚がまったくない
    • 【背景①】ほめられなければ愛されないと思い込んでいる
    • 【背景②】競争社会が「勝たなければ」と思わせる
    • 【受診のきっかけ】怒り、うつ、引きこもりがもっとも多い
    • 【治療】等身大の自分を育てる
    • 【患者さんも家族も】結果ではなく経過を大切にして
    • 【家族の対応①】家族も自分自身を見直すチャンス
    • 【家族の対応②】おのおのが健康になれる
    • 【コラム】健康な自己愛とは?
  4. 「どうしてうまくいかないの?」いろいろなパーソナリティ障害
    • 【知っておきたい】問題の背後にパーソナリティのかたよりが隠れていることも
    • 【風変わりな人】妄想性・シゾイド・統合失調型の三つがある
    • 【はげしい人】不安定な演技性・反社会性パーソナリティ障害
    • 【不安が強い人】日本人に多い回避性・依存性パーソナリティ障害
    • 【コラム】受動-攻撃性パーソナリティ障害とは?
  5. 医療機関でおこなわれる治療
    • 【知っておきたい】パーソナリティ障害かもしれない・・・。こんなところで相談できます
    • 【精神療法】心のふれはば、かたよりを修正する
    • 【薬物療法】不安感などの症状に応じて補助的に使う
    • 【入院するときは】何のための入院か考えるのも治療の一つ
    • 【家族療法】新しい家族をつくるきっかけと考える
    • 【コラム】性格は丸くなる? 丸くする?

 


 

図解決定版 パーソナリティ障害を乗りこえる!正しい理解と最新知識
  • 著者:市橋 秀夫、価格:¥1,260、出版社:日東書院本社
  • 内容(「BOOK」データベースより)
  • 近年の日本人にその症状が最も多く見られる境界性パーソナリティ障害及び自己愛性パーソナリティ障害にページをさいて執筆。症状に悩む本人にも、ご家族にも分かりやすい解説をこころがけました。

  【目次】

 

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